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金色のちひさき鳥のかたちして

十代の頃までの脳みそって、きっと乾いた砂のようなものですね。
退屈なはずだった教科書で覚えた知識が、ン十年経った今でも消えずに残っています。

 金色(こんじき)のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に 与謝野晶子

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通勤途中のお堂の銀杏は、市の特別天然記念物に指定されているようです。
正確なお年は分からないのですが、少なくとも大正時代には地域の人たちから慕われていた様子。
百歳は軽く超えているのでしょうね。
隣には、これまた面構えのいいヒノキが、まるで老友のように寄り添っています。
ヒノキの根元にはお地蔵さま。地域の拠り所だったのがよく分かる場所です。

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きっと今日あたりは、地面が金色の葉っぱで覆い尽くされているだろうと思っていってみたらば大正解。
昼下がりの日の光に照らされて、眩しいぐらいです。
大分寂しくなった梢を見上げていると、強い南風に吹き付けられて、葉が舞い上がり舞い散りました。
「ちひさき鳥」が、群になってざわめき、飛び立つように。
鳥たちが行く先に思いを馳せて…と言いたいところですが、銀杏の葉っぱは腐りにくいんですよね。
ご近所さんのお庭にたっぷり降り注いでいたけれど、後始末が大変だろうなぁ…。

銀杏もケヤキも、間もなく丸坊主になります。
冬が来ますね。

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by bowww | 2015-11-16 22:26 | 身辺雑記


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